続いて 戦略のトランスフォーメーション が説明されています。豊富に掲載されている写真の説明が簡単にまとめられていて判りやすいので、抜粋してみます。流石に写真の転載はマズイと思うので、そちらは実際に手にとってご覧下さい(^^ゞ米陸軍のトランスフォーメーション 米海軍・海兵隊のトランスフォーメーション 米空軍のトランスフォーメーション ![]() 冷戦後の世界ではテロリズムが大きな脅威となってきた。テロは従来の国家が中心の世界では機能した抑止力が働かない脅威で、軍事戦略にも大きな転換が求められている。 ODR(米軍戦力構成における四年次見直し)2005年は左図のような「四方向(フェア・ウェイ・マトリックス)と呼ばれう脅威の種類と脅威度に関する分類が伝えられている。 判りやすいのでこっそりUP☆クリックすると大きくなります。ちょっと見づらいですがあしからず。 これまでODRの基本とされていた脅威対象、すなわち「伝統的(トラディショナル)」と呼ばれる、国家が持つ核戦力と通常戦力による米国への脅威は、発生の可能性も脅威度も低いとみなされるようになった。米国の持つ核戦力も通常戦力も、世界のいかなる国が持つそれらに対しても圧倒的に優位であり、従って、これに挑戦しようとする国家が出現する可能性は大幅に低下した。米軍トランスフォーメーションがバランスよく勧められるなら、米国の脆弱性はさらに減退するものと考えられている。 代わりに登場するのが、「非正規型(イレギュラー)」「破滅型(カタストロフィック)」「妨害型(ディスラプティブ)」と呼ばれる三つの脅威である。 注目すべきは、従来、冷戦後の米国の脅威として、@イスラム急進派の台頭 A「無頼国家」の核ミサイルによる脅しや攻撃 B中国の軍事的台頭 の三つが上げられてきた。が、そのBの脅威意識が大きく低下したことになる。それは台湾や日本に少なからぬ影響を与えるかもしれない。 国防予算支出計画 2006年度国防予算案や2011年度までの予算支出計画は、QDR2005の内容を表わすものになると予想される。2005年2月7日に発表された2006年度予算教書の内容は、現在行われているイラクの安定化(治安維持)作戦と、アフガニスタンを中心とする対テロの作戦の教訓を踏まえ(ただし、これらの戦闘に要する経費は、国防予算とは別途に支給される。このイラク・アフガン関係の戦費特別予算は合計1000億ドル以上に達すると予想されている)、陸軍や海兵隊の装備を重視したものとなり、またトランスフォーメーションの推進を中心に据えたものであった。 実は予算教書の公表の前に極秘のはずのPBD(計画予算決定(プログラム・パジェット・デシジョン)がリークされた。意図的にリークすることで、議会や軍、産業界の反応を見ると共に、衝撃を和らげようという目的があったものと推測される。またブッシュ政権が財政赤字の解消に積極的に取り組んでいるという姿勢を印象付ける狙いもあるとみられている。 PBDがリークされた当初は、大幅な国防予算と装備調達予算の削減計画が盛り込まれているとして各界に大きな衝撃を与えたものの、実際の予算案公表時には大きな反論は生まれなかった。その内容を精査すると実際の予算削減はなく、むしろ増加の傾向を続けるものであるし、2006年度予算で削られた主要な兵器、装備の調達計画も、それ以後の年度の予算で復活が期待できる内容だったからである。つまり、ブッシュ政権第二期目における国防予算支出計画は、イラクやアフガニスタンなどの作戦で不足が明らかになり、当面必要とされる陸軍関係装備の調達や兵力増加に力を入れ、海軍や空軍の装備は調達計画を少し遅らせて、その間に計画の復活の可能性を探るという戦略のようである。 ラムズフェルトの米軍の能力目標 「10−30−30目標」 米軍展開の必要性が生じた場合、世界のいかなる場所へも、所要の戦力を10日以内に展開し、敵を30日以内に撃破し、その後30日以内に次の場所での戦闘が可能な状態になる。(この構想の基になったのは秘密研究「作戦対応研究(オペレイショナル・アベイラビリティ・スタディ:OAS)」で米国の将来の敵に対し、戦闘準備の期間を極力与えず、戦いの主導権を握ることが必要という結論から導き出された。・・・2003OASではアジアの戦いに備える必要性も浮かび上がったとされるが、それが中国なのか、もっと広い所謂「不安定な弧」なのかはわからない。しかし、在来型の国家による脅威(中国)だけでなく、非対称型の脅威に対する能力も求められているのは間違いないだろう) 問題は、短期間で所要の米軍戦力を世界のどの地域にでも運んで行ける輸送力である。 「エア・モウビリティ・スタディ(航空機動研究:AMS)」・・・米軍の移動展開を含む将来の米軍作戦を支えるに必要とされる空輸能力の把握と、実現に向けてのロードマップ作成 「シー・ベイリング構想」・・・新型の事前集積船や戦域内高速輸送艦、移動式洋上基地などの研究開発計画 などを進めているが、それで全ての米軍展開作戦が米本土や公海上から行えるというわけではない、どうしても米国以外の国に置いた米軍基地や部隊にも依存せねばならない。これから将来の米軍作戦に必要な在外米軍と基地・施設を見直し、再配備しようというのがGPR(グローバル・ビスチャー・リビュー)である。 ここまでで気になったのは、日米同盟強化の一要因と言われている 中国の台頭や北朝鮮の核。米国自体はその脅威は低くなったと分析しているんですねぇ。たしかに2003OASではアジアの不安定要素が懸念されたようですが、どちらかと言えばテロの警戒じゃないのかな。機動力が増すということは、逃げ足も速いってことではないかい? ここまでで「第一章米軍トランスフォーメーション」です。長いですね〜 けど、まだまだ行きます^_^; しっかし、何事も予定通りには行かない。今日配信の記事を幾つか・・・ <米戦略文書>イラク駐留米軍の削減着手に初めて言及 2005年12月1日(木) 毎日新聞 米民主党から批判相次ぐ イラク演説は「戦略なし」 2005年12月1日(木) 共同通信 レーザー計画の中止検討 ミサイル防衛で米政府 2005年12月1日(木) 共同通信
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